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ビジネス/マネジメント

社員の能力を引き出す! ビジネスに効く「マインドフルネス研修」とは【前編】

2021.05.06

マインドフルネスは、 Google や Intel といった大手企業が社員の能力開発に取り入れたことで話題になりました。日本でもトヨタ、Yahoo など多くの企業がマインドフルネス研修を導入しています。

そして現在、コロナ禍の在宅勤務による環境変化でストレスを抱えたり、従来のように成果が出せなくなったりする人が増え、「ストレスを緩和し、自身の能力を最大限に引き出す」科学的な手法として、再び関心が高まってきているようです。

本記事では、企業向けマインドフルネス研修で実績のある清澤講師が、マインドフルネスをビジネスに活かすための実践方法をわかりやすく解説します。

ビジネスに効く「マインドフルネス」とは?

「マインドフルネス」は、元来仏教の用語である「念」や「気づき」を意味します。

日本マインドフルネス学会の定義では、マインドフルネスとは「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」。呼吸法や瞑想、簡単なストレッチなどを行うことで、「今、ここ」に意識を集中させます。その結果、脳の疲労が取り除かれる、集中力・創造性が高まるといった効果が得られます。

しかし、ビジネスパーソンが生活や仕事にマインドフルネスを活かすためには、まだ少し物足りないですね。そこで清澤が講師を務めるマインドフルネス研修では、さらに一歩踏み込み、マインドフルな状態で自己分析することで、生産性を阻害している「仕事のくせ」「思考のパターン」に気づくトレーニングを行います()。まさに、実務に直結するマインドフルネスです。

※日本マインドフルネス精神療法協会の自己洞察瞑想療法「SIMT(シムト)」を、ビジネスパーソン向けに適用しています。

マインドフルネスの効果

近年、坐禅・瞑想などによって生み出されるマインドフルな状態と脳の変化を科学的に関係づけることができるようになり、マインドフルネスの効果が科学的に証明されるようになりました。

では、マインドフルネスを身に着けることにより、どのような状態を手に入れることができるのでしょうか。

脳のエネルギーの無駄遣いを減らす

人間が消費するエネルギーの2割は脳が消費しています。そのうちの 6~8 割近くが脳の中で起こる無駄な活動(ぼんやりした意識状態のときに使われるエネルギー)で消費されていることがわかってきました。

マインドフルネスの実践により、気になって頭からはなれない事柄や心配事などに消費される脳の「無駄な活動」を抑え、脳の疲労を防ぐことができます。

マインドフルな状態が脳の重要部分に働き、「冴え」を高める

無駄な活動を抑えることで、脳の使うべき部位に効率的にエネルギーを傾注することができるようになります。

これにより、①集中力の向上、②感情調整力の向上、③自己認識への変化、④免疫機能の改善という4つの効果が得られるといわれています(「最高の休息法」久賀谷亮著より)。つまり、「脳の冴え」を維持できるようになるのです。

ビジネスパーソンがマインドフルネスを身に着けることで、集中力・創造性を高めてイノベーションを創出したり、他者への共感性を高めてリーダーシップを発揮したりすることができるようになります。

実務直結! マインドフルネス実践法

日常生活や仕事にマインドフルネスを活かすには、「マインドフルな状態で観て」→「価値を生み出す行動を考えて」→「行動に移す」というように、行動までを視野に入れて実践する必要があります。ここからは、マインドフルネスの実践方法を5つのステップに沿って説明します。

ステップ1:マインドフルな状態づくり

日ごろの落ち着かないマインドレスな状態から、心が落ち着いたマインドフルな状態へと移行していきます。その際に有効なのが呼吸法です。

◆ 呼吸法の基本動作(ゆっくり呼吸法)
① 背筋を伸ばし座る
② 目は閉じる(慣れてきたら目を開けたままで)
③ 先ず鼻から息を吸い、同じく鼻からゆっくり吐く(10~15秒程度)
④ 吸う息は普通の速さで(③と④の繰り返し)

*ポイント*
・呼吸そのものに専念し、雑念が生じても脇に置いておくこと。次第に、気持ちが落ち着く感覚を体験し始めます。
・確かな効果を早くつかみたい方は、1日1回 15分以上の呼吸法をおすすめします。忙しい方は5分間でも OK です。

ステップ2:自己洞察・思考パターンの発見

マインドフルな状態が定着してくると、湧き上がってきた自分の想い・感覚・考えに気づくようになり、自分を客観視できるようになります。

その結果、どんな場面で、どんな振る舞いをしているのか、そのときにどんな感情が生じているのか、どんなつぶやきが頭に浮かんでいるのかを第三者的に洞察できるようになり、自身の思考パターンが明らかになってきます。

ここで重要なのは、思考パターンだけではなく、その原因になっている思い込み(ネガティブな本音)、思い込みからくる自分の振る舞い(言動)も自覚することです。それによりマインドフルネスの実践が確かな手応えを伴うものになります。

ステップ3:自己対話

繰り返される思考パターンの根源には、特定の価値観や強い思い込みがある場合が多くあります。それに気がついた人は、「もっと違った思考パターンを持ちたい」と願うようになります。自分が本当に大切にしたい価値観は何か、自己対話を深めることにより「こうありたい」と願う理想の自分像が見えてきます。

ステップ4:その場の実践

その結果、特定の思考パターンが起こる場面に遭遇したとき、次のいずれかが起こるようになります。

① その振る舞いをした後、その結果に気づく
② その振る舞いをした瞬間に、それを繰り返している自分に気づく
③ その振る舞いをしようとしている自分をいち早く察知して、今までとは違う振る舞いをする

 

①②の場合は気づくことで、再びその状況を俯瞰します。「本当にこれでいいのか?」と自分自身への問いを重ねることで、新たな行動を起こす動機が生じてきます。そして、③へと移っている自分に気づき始めます。

ステップ5:統合化

ステップ1〜4を繰り返すことより、今までとは違う思考・行動パターンをとれるようになります。根気よく続けた結果、「こうありたい」と願う自身の理想像と実際の思考・行動パターンが一致するようになってくるのです。

マインドフルネスの実践のための研修

マインドフルネスの実践のイメージが、少し見えてきたでしょうか。

マインドフルネス研修では、この5ステップを集合研修(1日)+マインドフルワーク&ライフの実践(2週間)+集合研修(1日)という形式で実践します。そうして、自らの実務に直結するマインドフルネス活用方法を見出すことが、研修のゴールになります。

 次回は、マインドフルネスの実践により仕事の仕方がどう変化したのか、マインドフルネス研修を受講した方の実例をご紹介します。

 

記事リンク:社員の能力を引き出す! ビジネスに効く「マインドフルネス研修」とは【後編】

講師紹介

清澤講師清澤正

野村総合研究所にて23年間、経営コンサルティング、人材育成、経営企画、内部監査などに従事、2009年よりエディフィストラーニングにて数多くの研修に従事。経営と人材育成に多面からアプローチする「清澤メソッド」を確立し、現在に至るまでに1,000名以上の経営者、2,000名以上の役員・管理者に学習支援・コンサルティングを行う。また時代の流れに合わせたカスタムメイドの研修を数多く手掛けている。

 

●清澤メソッド:

3つの能力を最大限に活用し、「気づき」で人を育てる
1)コンサルティング:   課題の本質を紐解く
2)ファシリテーション: 参加者の知識・知恵を可視化・構造化する
3)ビジネスコーチング: 参加者の可能性を最大限に引き出す

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