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Microsoft 365

セルフサービスパスワードリセット(SSPR)【MS-900 試験対策と模擬問題(1)】

2021.05.20  最終更新:2022.04.14

MS-900 資格試験のポイント解説と模擬問題をお届けします。今回は、セルフサービスパスワードリセット(SSPR)について解説します。

 

2021 年も半分を過ぎようとしていますが、日本国内においては緊急事態宣言が出される地域があるなど、コロナウィルスの流行が収まる気配はありません。政府や自治体も人流を抑えるための対策としてテレワークを推奨しているため、Microsoft 365 などのクラウドサービスの需要はますます高まる一方です。

エディフィストラーニングでは、2021年に入り、新人研修のカリキュラムの中に Microsoft 365 を取り入れたいというご要望を多くいただいています。特に、MS-900 は Microsoft 365 の多くのサービスの概要を知ることができる第一歩目の試験であるため、新入社員研修に組み入れていただくのに非常に適しています。

もちろん、新入社員の方だけではなく、営業の方や、これから Microsoft 365 を勉強する技術者の方にも役立ちます。

そこで、MS-900 資格試験の合格を目標とされている方のために、試験のポイントを解説する連載をお届けします。記事の最後には模擬問題もありますよ!

セルフサービスパスワードリセット(SSPR)

SSPR とは、ユーザーのパスワードをユーザー自身がリセットできるというものです。

これは、「自分がパスワードを覚えていて、そのパスワードを違うものに変更すること」ではありません。自身が分からなくなってしまったパスワードを、新たに設定し直すというものです。

SSPR が有効になっていれば、自身のアカウントがロックされた場合でも、管理者やヘルプデスクを介さずに自分自身でロックを解除できます。

SSPR の有効/無効は、[Azure Active Directory]の[パスワードリセット | プロパティ]ページで設定します。

図1:[Azure Active Directory]の[パスワードリセット | プロパティ]ページ

SSPR に必要なライセンスは?

SSPR を行うために、どのような Azure AD のライセンスが必要なのかを確認します。
Azure AD のライセンスには、次のようなものがあります。

● Azure AD Free

無償のAzure ADのライセンスです。Microsoft Azure などを契約したときに利用できます。

● Office 365 アプリ

Office 365 に付帯している Azure AD です。クラウドユーザーのセルフサービスパスワードリセットを行うことができます。

● Azure AD Premium P1/P2

有償の Azure AD です。Premium のプランには、P1 と P2 があり、いずれもクラウドユーザーのセルフサービスパスワードリセットを行うことができます。Premium のライセンスでは、オンプレミスの Active Directory とAzure AD を同期している環境で、セルフサービスパスワードリセットを行った場合、オンプレミスにパスワードを書き戻すこともできます。

Premium P2 は上位のライセンスで、P1 の内容に加えて、Azure AD Identity Protection や Azure AD Privileged Identity Management などの機能を利用することができます。

 

次の図は、セルフサービスパスワードリセットに必要なライセンスをまとめたものです。

図2:セルフサービスパスワードリセットに必要なライセンス

上図に記載されている「Microsoft 365 Business Premium」は、ユーザー数 300 名以下の企業をターゲットとした Microsoft 365 のライセンスの1つです。

Microsoft 365 Business Premium に含まれている Azure AD は、Azure AD Premium P1 です。そのため、セルフサービスパスワードリセットをサポートしています(2020年4月より、Microsoft 365 Business に、Azure AD Premium P1 が追加されました)。

まとめ

Azure AD を単体で使っている場合に、SSPR を行うには、以下のいずれかのライセンスが必要です。

● Office 365アプリ

● Azure AD Premium P1

● Azure AD Premium P2

オンプレミスの Active Directory と同期をしている場合に、SSPR を行うには、以下のいずれかのライセンスが必要です。

● Azure AD Premium P1

● Azure AD Premium P2

「MS-900 Microsoft 365 Fundamentals」試験のお試し問題

さて、ここまでの内容を踏まえて問題を解いてみましょう。
ポイントは、オンプレミスの Active Directory があることと、コストを最小限に抑えるというところです。

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MS-900 試験は、非常に広範囲から出題されます。試験のポイントを網羅的に効率よく学習したい方は、研修コースの受講をおすすめします。

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試験に出題される機能やサービスをしっかり理解しながら、模擬問題を解き、試験に合格するために必要な知識を習得しましょう!

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Office 365 + Microsoft 365 コースフロー

連載一覧

以下の記事も是非ご覧ください。

・第1回 セルフサービスパスワードリセット(SSPR)(本記事)
第2回 Microsoft 365 の暗号化

【MS-900 試験対策と模擬問題】の次回記事をご期待ください。

講師紹介

甲田講師甲田章子

Microsoft 365 トレーニングの第一人者。マイクロソフト Windows Insider MVP アワード を 2021年まで6 年連続受賞。

マイクロソフト認定トレーナー(MCT)としてマイクロソフト認定コース(Microsoft University)の実施や、マイクロソフト社主催のパートナー向けトレーニング(mstep)では、Microsoft 365 のセキュリティやコンプライアンス関連、Azure Sentinel、Windows Virtual Desktop など数多くのセミナー用のコンテンツ開発および登壇をしている。開発した mstep コンテンツは概念や考え方、プロセスなどが多くの図を用いて表現されているため視覚的に分かりやすいと評価を得ている。

担当製品は、Microsoft 365、Microsoft Azure、Windows Server、Windows クライアントなど。

セミナーでは、解りやすい図で正しく機能を理解していただくことと、運用環境どう活用できるかを説明することを心がけている。
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