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エディフィストの実務に活かせるIT研修「AWS はわかるのだけど、Azure がよくわからない」といった方に、AWS(Amazon Web Services)と Microsoft Azure を比較しながら、考え方や概念の違いを解説します。
マルチクラウド化によって、エンジニアも複数のクラウドシステムを使いこなす必要がでてきていますが、クラウド間で手順や考え方が異なり戸惑うことも多いようです。本連載では、AWS に慣れ親しんだ方がAzure を覚えようとしたときに躓きがちなポイントを解説します。
連載3回目は、AWS と Azure の「ネットワーク仕様の違い」について取り上げます。
※ Amazon Web Services、『Powered by Amazon Web Services』ロゴ、および当ウェブサイトで使用されるその他の AWS 商標は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
※ Microsoft Azure は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
目 次
Azure では、「仮想ネットワーク(Virtual Network)」というリソースを作成し、その中に「サブネット」を作成することで、Azure 内にネットワークを構成できます。
これは、AWS の「VPC」と「サブネット」の関係と同じで、「仮想ネットワーク」全体のネットワークアドレス帯を指定したのち、仮想ネットワークに含まれる IP アドレスの範囲内でサブネットのアドレスを指定します。
AWS の場合、VPC をインターネットに接続する場合は、インターネットゲートウェイに向けてルートを追加する必要がありますが、Azure の仮想ネットワークの場合、既定でインターネット向けにルーティングされます。
ルーティングの動きを変えたい場合、カスタムルートを定義することによって、管理者の意図するネットワークのルーティングを設定することが可能です。
AWS と Azure のネットワークの大きな仕様の違いの一つとして、ゾーンとの関係性があります。
ゾーンとは、単一障害点を生まないための仕組みです。おおまかな理解としてはゾーン=データーセンターととらえても良いでしょう。
例えば、Web サーバー3台で冗長構成を組む際に、ゾーンに分散しておくことで、1か所データーセンターの障害が発生した場合でも、残りの2台は運転を継続することができます。AWS では「AZ」と呼ぶのが一般的ですが、Azure では「可用性ゾーン」の名称が一般的です。(日本語にしただけですけどね…)
このゾーンの扱いが AWS と Azure で大きく異なっており、AWS の場合はあらかじめサブネットにゾーンを結びつけることによって AZ を指定しますが、Azure の場合はゾーンにまたがってサブネットを構成できるため、サブネットと可用性ゾーンはそれぞれ別々に設定可能です。
AWS と Azure のゾーンの仕様の違いを1枚の図にすると、以下のようになります。
ネットワークフィルタリングの仕組みにも、小さな違いがあります。
AWS、Azure ともに「サブネット」と「NIC」でネットワークトラフィック制御を行うことができます。
AWS の場合、サブネットは「ネットワーク ACL」、NIC は「セキュリティグループ」というルールを構成することでネットワークトラフィック制御を行います。
■ AWS
Azure の場合、サブネット・NIC ともに「ネットワークセキュリティグループ(NSG)」を構成することでトラフィック制御を行います。同じ送受信ルールで良ければ、一つネットワークセキュリティグループを作成したら、サブネットにも NIC にも結びつけることができるので便利です。
■ Azure
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以下の記事も是非ご覧ください。
・第1回 AWS と Azure の ID 管理の違い
・第2回 リソースグループを使いこなす
・第3回 AWS と Azure のネットワーク仕様の違い(本記事)
・第4回 (予定)
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